・Payload CMSの名前を最近よく聞くようになった
・なぜ開発者やFigmaが注目しているのかを知りたい
・自社でも候補に入れるべきかの当たりを付けたい
ここ1〜2年、ヘッドレスCMSの話題でPayload CMSの名前が挙がる場面が増えました。2025年にはFigmaにチームごと加わり、開発者の外にも名前が知られるようになっています。
Payload CMSは、設定をコードで書くと管理画面やAPIがまとめてできる、オープンソースのCMSです。最初に押さえておきたいのは、注目の中身は「作る側の手間が減る」ことに集まっているという点です。本記事では、伸びている数字と、注目される5つの理由、注目しているのは誰かを、2026年10月時点の公式情報で整理します。
この記事のゴール(読了目安 約7分)
Payload CMSが注目されている理由を数字とともに説明でき、自社に当てはまるかを見分ける手がかりを持てるようになる。
注目されている背景
GitHubとダウンロードの数字
GitHubのスターは約4.5万で、リポジトリができたのは2021年1月です。同じく自社で動かすヘッドレスCMSのStrapiは約7.3万、Directusは約3.8万あり、後発ながら、両者の間に入る数です。
開発者が部品を取り込む配布サービスnpmでの月間ダウンロードは、2024年9月の約21万回から、2026年9月には約345万回になりました。2年で16倍を超える伸びです。自動の取得も含む数字ですが、使われる場面が増えていることは読み取れます。
理由は5つに分けられる
注目される理由は、次の5つに分けられます。
- Next.jsの中に入る: サイトと管理画面が1つのアプリになる
- 設定から管理画面とAPI: 作る量が少ない
- 置き場所を選ばない: 無料で、どこでも動かせる
- Figmaに加わった: 開発が続く見通しが立った
- 4.0で広げる: AIやほかの枠組みへの対応
Payload CMSの仕組みや始め方は、別記事で解説しています。

Next.jsの中に入る
PayloadはNext.jsのアプリのフォルダへ直接入れて使うCMSで、この形は2024年11月の3.0から始まりました。すでにあるNext.jsのアプリに後から足すこともできます。
サイト側はLocal APIという仕組みで、HTTPを通さずにデータベースを読めます。TypeScriptの型も設定から作れるため、項目名の書き間違いを公開前に見つけやすい作りです。

設定から管理画面とAPI
2つ目の理由は、作る量の少なさです。記事や会員といったデータの形を設定に書くと、管理画面、データベースの構造、RESTとGraphQLのAPI、ログイン、権限がまとめてできます。設定を書き換えれば、入力欄とAPIが同時に変わります。
定義がコードなので、入力欄の変更もGitで履歴を残し、レビューを通してから本番に出せます。開発の流れにCMSの変更を乗せられる点が、開発者に好まれています。
編集担当にとっても、データの形どおりの入力欄が並ぶため、何を入れればよいか迷う場面が減ります。
置き場所を選ばない
3つ目はライセンスです。PayloadはMITライセンスで、公式は「Node.jsのアプリが動く場所ならどこでも、ずっと無料で」と書いています。
公式のひな形にはVercel向けとCloudflare向けがあり、データベースはMongoDB、Postgres、SQLiteから選べます。特定のクラウドや月額の料金表に縛られない点が、3つ目の理由です。法人向けの契約もありますが、料金は個別の相談です。
公式クラウドの現状など、選ぶ前に確かめたい点は、別記事でまとめます。
Figmaに加わった意味
4つ目は、2025年6月17日のFigmaへの参加です。Figmaは発表の中で、自社のサイト制作ツールにCMSを加える計画に触れ、開発者向けの仕組みを持つPayloadと組むと説明しました。
Figmaの年次報告書には、Payloadを専用の基盤とともにFigmaの製品へ組み込んでいると書かれています。一方で、両社ともオープンソースのまま続けると表明しています。小さなチームの製品が止まる心配に対し、大きな会社の中で開発が続く見通しが立ったことも、注目を集める理由です。
4.0で広げる先
5つ目は次の版です。2026年6月の予告では、管理画面の作り直し、階層の扱い、素材管理の強化、AIとつなぐ仕組み(MCP)の改善、Next.js以外の枠組み(TanStack)への対応が挙がりました。同じ記事では、2025年9月以降に1,300件を超える変更を取り込んだとも報告されています。
公式は、設定をTypeScriptで書くPayloadはAIに書かせる開発と相性がよいとし、AIが正しいコードを書くための手引きも整えています。2026年10月には4.0のベータ版が出ました。安定版は3.90.2のままです。
4.0での変更点は、選ぶ前の確認とあわせて別記事で扱います。

注目しているのは誰か
注目している立場は、大きく4つに分かれます。
公式ブログによると、2025年9月からの9か月で、週のダウンロードは約10万から40万超に増えました。最近の変更の多くは、Payloadのチームの外から寄せられたものだとも書かれています。数字の多くは、作る側の動きを表すものです。WordPressとの違いは、別記事で比べます。
【プロの視点】注目度と自社に合うかは別
注目度が高い道具ほど、「多くの人が選んでいるなら安心だ」と読まれがちです。スターの数やダウンロード数は、その根拠として引かれます。
ただ、どちらも作る側の数字です。ダウンロードには自動の取得も含まれ、数えているのは取り込まれた回数で、満足した会社の数ではありません。見るべきは、5つの理由のうち、自社の困りごとに当たるものがいくつあるかです。
表示側をNext.jsで作る予定がない、入力欄に不満がない、月額の料金にも困っていない。この状態なら、注目度は判断の材料になりません。逆に2つ以上当たるなら、候補に入れて確かめる価値があります。
明日やる最初の一歩は、今のCMSで困っていることを3つ書き出し、5つの理由と1本ずつ線で結んでみることです。

【waltsu視点】評判より1時間の試作
注目されている道具ほど、記事や評判を読み比べる時間が長くなります。けれど、読んで得られるのは他社の事情です。AIがコードを書く今、CMSを選ぶ基準は「画面で機能を足せるか」から「AIが読み書きでき、その仕事を人が確かめられるか」へ移ったとwaltsuは見ています。5つの理由のうち「設定から管理画面とAPI」と「Next.jsの中に入る」は、入力欄も処理もコードにまとまり、AIに書かせた変更を人が差分で確かめられる点で、この基準に当たります。
waltsuでは、社内で作っているメディアのデモ「waltsu MAGAZINE」のPayload版の試作を、片手間で1時間以内に作りました。試すのにかかる時間が読む時間と変わらないなら、小さく作って確かめ、分かったことを次の試作に回すほうが、判断の材料は早くそろいます。
明日やる最初の一歩は、自社サイトの中身から1種類を選び、その入力欄を書き出すことです。
よくある質問
注目されている一番の理由は?
Next.jsのアプリの中に入り、サイトと管理画面を1つのアプリで持てる点です。サーバーを分けずに済み、データも直接読めます。
人気はどの数字で分かる?
GitHubのスター(約4.5万)と、npmでのダウンロード数が目安です。ダウンロードは自動の取得も含むので、伸び方を見る数字として使います。
Figmaの製品になったの?
チームはFigmaに加わりましたが、Payloadはオープンソースのまま開発が続いています。自社で動かす使い方も変わっていません。
4.0はもう使える?
2026年10月にベータ版が出ました。安定版は3.90.2で、本番で使うなら正式版を待つのが無難です。
Next.jsを使わない会社にも関係ある?
3.xはNext.jsが前提です。4.0ではTanStackへの対応が準備されており、対象は広がる見込みです。
この記事のポイント
・npmの月間ダウンロードは2年で16倍を超え、GitHubのスターは約4.5万
・理由はNext.jsに入る作り、設定からできる管理画面、置き場所の自由、Figma参加、4.0の5つ
・注目しているのは主に開発者とFigmaで、数字は作る側の評価を表す
・自社の困りごとに5つの理由がいくつ当たるかで、候補に入れるかを決める
まとめ
Payload CMSが注目されているのは、Next.jsの中で動き、設定を書くだけで管理画面とAPIがそろい、無料でどこにでも置けるからです。Figmaへの参加で開発が続く見通しが立ち、4.0ではAIとの連携やNext.js以外への対応も進んでいます。
数字が示すのは作る側の勢いで、自社に合うかは困りごととの重なりで決まります。注目の道具を自社のサイトで試すか迷う場面が出てきたら、waltsuがCMSの選定から試作までご支援します。
