・ChatGPTの新しい広告が何なのかを把握したい
・日本の自社で今どこまでできるのか知りたい
・開放の前に準備しておくことを知りたい
ChatGPTの回答の下に広告が出るようになり、クリックの先が変わり始めました。Sponsored Agents(スポンサーエージェント)は、クリックの先がページではなく会話になります。
Sponsored Agentsとは、ChatGPT内の広告から、その企業のAI担当者と会話を始められる広告形式です。Sponsored Agentsは米国の限定テストですが、ChatGPT広告は日本の法人が出稿できます。本記事では従来の広告との違い、課金、広告主に見える範囲、日本の現在地、一般開放の前に準備することを整理します。ここでいうエージェントは、業務自動化のAIエージェントではなく広告主が用意する会話の相手です。
この記事を監修した人

マーケティングディレクター
玉城 彪眞タマキ ヒュウマ
この記事のゴール(読了目安 約10分)
Sponsored Agentsを1文で説明でき、日本で今できることと待つことを分けて社内に伝えられる。
Sponsored Agentsとは
広告の先で会話が始まる仕組み
Sponsored Agentsとは、ChatGPT内の広告をクリックした人が、その企業がスポンサーするAIの担当者と会話を始められる広告形式です。OpenAIは、広告で見たダイニングテーブルが自宅に収まるか、何人座れるかをその場で聞ける場面を挙げています。
利用者は質問を重ね、準備ができたら企業のサイトへのリンクを開きます。広告の役割が、連れていくことから答えることへ移ります。
ChatGPTの回答とは分かれる
OpenAIは、スポンサーエージェントとの会話には広告であることが明示され、ChatGPT自身の独立した回答と明確に区別され、利用者がChatGPTで始めた元の会話からも切り離されていると説明しています。
広告はチャットのモデルとは別のシステムで動き、広告主が回答の内容や順位を変えることはできません。

従来のWeb広告との違い
遷移先がLPから会話に変わる
検索広告はクリックしてLPを読み、フォームへ進む流れでした。Sponsored Agentsはクリックして会話し、納得してからサイトへ進みます。最初の説明役がLPではなくなります。
検討がChatGPTの中で進む
サイトで起きていた比較と不安の解消が、ChatGPTの中で進みます。用意するのはページの構成ではなく、聞かれたときの答えです。広告運用全体がAIでどう変わるかは別記事で解説しています。
会話の後にサイトへ渡る
サイトは、会話で納得を終えた人が最後に開く場所として残り、役割は説明から確認と行動へ寄ります。
日本ではいつ使えるのか
Sponsored Agentsは米国で試験中
OpenAIは、Sponsored Agentsを米国の一部の広告主を対象にテスト中と書いています。公式ヘルプは、選ばれた広告主だけが使える限定アルファであり、早期アクセスの申し込みを今は受け付けていないと明記しています。
ChatGPT広告は日本で出稿できる
ChatGPT広告そのものは別です。2026年9月23日の発表で、OpenAIは60か国超で提供しているとし、日本・韓国・豪州などを挙げています。管理画面の提供国一覧でも、日本は提供中です。条件は国ではなく法人で、広告を出して請求を受ける法人が対象国にあれば、セルフサーブで出稿できると書かれています。
代理店を通す道もある
OpenAIの広告チーム、代理店、技術パートナーを通す道もあります。発表に名前が並ぶのは、電通やHavas Media、Publicis Groupe、WPPです。
誰に広告が表示されるのか
無料プランの利用者に出る
広告が出るのはFreeとGoのプランです。Plus・Pro・Business・Enterprise・Eduには出ません。18歳未満と判定されたアカウントにも出しません。有料プランの役職者に当てにいく面ではありません。
広告が出ない文脈がある
健康・メンタルヘルス・政治といったセンシティブな領域の近くには出さず、政治広告そのものを扱いません。一時チャットにも出ません。出ない文脈があることは、商材によっては配信量の上限になります。
課金と入札の仕組み
課金は3つから選ぶ
課金はインプレッションと有効なクリックに対応し、目的に応じて3つから選びます。
入札は第二価格で決まる
上限入札は広告グループ単位で置きます。公式が示す金額は、開始時の上限クリック単価として3〜5米ドルという推奨だけです。配信する広告は、関連性で重み付けした第二価格オークションで選ばれます。Sponsored Agents専用の課金方式と最低出稿額は公表されていません。会話の単位で課金されるといった説明が出回っていますが、公式にその記述はありません。

会話に出るかを決めるもの
コンテキストヒントの役割
広告グループ単位で、どんな会話や話題のときに自社が関係するかを渡すのがコンテキストヒントです。公式は完全一致のキーワードではなく、特定の会話での配信を保証しないと明記しています。
広告文とLPも判断材料になる
配信の判断材料には、今の会話の文脈と意図、広告のリンク先、見出し、説明文、そしてヒントが入ります。つまりLPの中身が配信そのものを左右します。
広告主に見えるもの
受け取るのは集計データ
広告主が受け取るのは、集計された非識別の成果情報です。届くものと届かないものを分けておくと、法務への説明が早く済みます。
直接送られた言葉は届く
広告主は会話を見られないという説明は、半分正しく半分間違いです。元の会話と履歴は届きませんが、利用者が広告経由で広告主へ直接送ったメッセージは届きます。会話の相手として出す情報は、社外に出せるものだけに限るのが前提です。Google・Meta広告でどんなデータが使われるかは別記事で解説しています。
成果はどこで測るのか
管理画面で見える指標
表示とクリックとCTRは約15分ごとに更新されますが、費用は7〜8時間遅れることがあります。費用のゼロ表示を課金なしと読まないのが実務の注意点です。
会話の中は測れない
会話が何回続いたか、どこで離脱したかを表す公開の指標はありません。会話の中は見えず、見えるのはサイトに来た後だけです。
価格の一覧をサイトに載せたら、価格を尋ねる問い合わせが来なくなったという話を聞いたことがあります。計測した数字ではない実感ですが、当人は手間が省けたと評価していました。
会話型の広告でも、会話の側で納得を終えた人だけがサイトに来るので、数は減ります。減ったこと自体は、悪化とは限りません。
AI検索対策との違い
広告は出稿、AI検索は引用
Sponsored Agentsはお金を払って接点を作る話、AI検索で引用されるのは選ばれる話です。決める人も、予算の出どころも、測り方も違います。
準備するものが違う
広告側で要るのは、出す面の判断と広告文とリンク先、そして予算です。引用側で要るのは、質問に答えている情報と、それが読み取れる形であることです。引用される側の対策は別記事で解説しています。
開放前に相談エージェントを動かす
自社サイトで先に動かす
公式は、広告主がスポンサーエージェントをどう作るのか、自社で用意したエージェントをつなげるのかを公表していません。ただ、会話の相手として出すのは自社の商品知識と答え方です。開放されたら、自社で動かしている相談エージェントの中身をそのまま使う形になると、私たちは見ています。
開放を待ってから作ると、答えを磨く期間がそのまま開放後に回ります。何かを売りたいなら、相談エージェントは今、自社サイトで動かすのが近道です。
中身は1つ、つなぐ先を増やす
中核は、商品知識、答え方、人へ渡す条件の3つです。これを1つに保ったまま、つなぐ先を自社サイトから開放後の広告面へ増やします。面ごとに作り直すと、答えが面ごとにずれます。
会話開始率から測る
ファネルは、表示、クリック、会話開始、質問の往復、サイトへの移動、問い合わせの6段で考えます。ChatGPTの管理画面に会話の中の指標は公開されていないので、自社サイトで今のうちに基準値を持っておきます。見るのは会話を始めた割合、1人あたりの往復数、問い合わせへ進んだ割合です。何を成果と数えるかも先に決めます。基準値がないと、開放後の数字の良し悪しを判断できません。
答えない範囲と人へ渡す条件
値引きの交渉、法的な判断、競合の評価は答えないと決め、どの質問で人へ渡すか、窓口はどこかも決めます。会話が進んだ相手ほど、渡す判断の遅れが損失になります。
予算の上限と停止条件
専用の最低出稿額は未公表なので、今出せるChatGPT広告の枠で仮置きして決裁を取るのが現実的です。止める条件も先に書いておきます。
日本の広告主がつまずく点
つまずき方は大きく4つです。
- 来るのを待つ: 米国限定という一行を理由に、日本で今できる出稿まで止めてしまう
- 相談エージェントを後回しにする: 開放の発表を待ってから作り始め、答えを磨く期間を開放後に回す
- 古い答えを置く: 更新の担当を決めずに会話へ出し、古い情報を一対一で配る
- 流入の数で判断する: 会話が挟まってセッションが減ったことを、成果の悪化と読む
4つとも順番の取り違えから来ています。
【プロの視点】会話の前に勝負は決まる
会話型の広告と聞くと、まず出てくるのは会話の設計をしよう、よくある質問を整えようという話です。間違ってはいませんが、広告の勝負はその手前で決まります。見るべきは、Sponsored Agentsがいつ日本に来るかではなく、自社が今のChatGPT広告で、どれだけ会話の文脈に出られているかです。
根拠は公式の書き方にあります。コンテキストヒントは配信を保証せず、判断材料には広告のリンク先も見出しも説明文も入ります。会話の設計は、出た後の話です。出るかどうかは、広告文とリンク先とヒントの側で決まっています。
だから広告の準備は、出る文脈を取りにいくことから始めます。どんな相談のときに自社が出ているか、出ていないなら広告文とリンク先のどちらが合っていないか。相談エージェントづくりと並行して、今の管理画面で確かめられます。
会話型の広告が本格化したときに強いのは、答え方だけを磨いた会社ではなく、出る文脈を先に取れている会社です。会話は、出た広告にだけ起きます。

【waltsu視点】答えの鮮度が成果を決める
会話型の広告で怖いのは、間違いが目立たないことです。一斉配信の誤りは誰かが気づきますが、会話の中で配られた古い答えは外から見えません。
自社の事業内容をどう説明されるか、複数の生成AIに聞いて確かめたことがあります。2026年9月に試した時点では、ChatGPTは新しい方針、つまり事業の成長とマーケティングの支援で説明しましたが、Geminiは以前の言い回しのままでした。サイトの記述はすでに直してあります。それでも、直したことがどのAIにいつ届くかは揃いません。
会話型の広告が届ける答えも、これと同じ経路をたどります。古い答えが残っていれば、それが一対一で相手に渡ります。
鮮度を保つ仕組みは守りに見えますが、逆です。価格と提供条件がいつでも正しいと言えるから、新しい面へ出す判断を早くできます。鮮度は、試行回数を増やすための投資です。
明日できることを1つ挙げるなら、価格・提供条件・よく聞かれる3件について、更新の責任者を1人決めることです。頻度は月次で足ります。決めるのは文章ではなく、担当者と頻度です。

よくある質問
Sponsored Agentsとは?
ChatGPT内の広告をクリックした人が、その企業のAI担当者と会話を始められる広告形式です。会話は広告であることが明示され、ChatGPT自身の回答とも元の会話とも切り離されています。
日本の企業でも出稿できますか?
Sponsored Agentsは米国の一部の広告主に限った限定アルファで、申し込みも受け付けていません。ChatGPT広告のセルフサーブは、広告を出して請求を受ける法人が日本にあれば出稿できます。
ChatGPT広告の費用は?
課金はインプレッションと有効なクリックに対応します。公式が示す金額は、開始時の上限クリック単価として3〜5米ドルという推奨だけです。専用の料金と最低出稿額は公表されていません。
広告主に会話の中身は見えますか?
元の会話も履歴も、氏名や正確な位置も届きません。ただし利用者が広告経由で広告主へ直接送ったメッセージは届きます。
コンテキストヒントとは何ですか?
広告グループ単位で、関係しそうな会話や話題を渡すものです。公式は、完全一致のキーワードではなく特定の会話での配信を保証しないと明記しています。
この記事の要点
・Sponsored Agentsは広告の先が会話になる形式。米国の一部の広告主に限った限定アルファ
・ChatGPT広告そのものは、請求を受ける法人が対象国にあればセルフサーブで出稿できる
・専用の課金方式と最低出稿額は未公表。公式の金額は開始時の上限入札の推奨だけ
・開放前に自社サイトで相談エージェントを動かし、会話開始率の基準値を持つ
まとめ
Sponsored Agentsは、広告の遷移先がページから会話に変わる形式です。今は米国の一部の広告主に限った限定アルファです。
一方でChatGPT広告そのものは、広告を出して請求を受ける法人が対象国にあればセルフサーブで出稿できます。待つことと出すことは別で、後者は今日から動かせます。提供国と経路は変わるので、出稿の前に公式の国別ページで最新を確認してください。待つ理由にしてよいのは、Sponsored Agentsの提供範囲だけです。
まずは自社が今どんな相談の文脈で広告に出られているかを確かめ、自社サイトで相談エージェントを動かして会話開始率の基準値を取ってみてください。中身を先に作っておけば、開放されたときの作業はつなぐことに絞れるはずです。相談エージェントの設計から運用まで、waltsuがご支援します。無料で相談する
