・制作会社からmicroCMSを提案され、WordPressとの違いを説明したい
・費用と保守を同じ項目で比べたい
・今のWordPressを移すかどうかの確かめ方を知りたい
候補がmicroCMSとWordPressに絞れても、比較記事の◎△や金額は記事ごとに違い、そのままでは自社の答えになりません。
microCMSはクラウドで提供されるヘッドレスCMS、WordPressはサーバーに入れて使うオープンソースのソフトです。記事を公開するだけのブログならmicroCMSを薦め、それ以外は誰が何を持つかを並べてから決めます。本記事では2026年11月時点の公式情報と自社の試作をもとに、保守、費用、AIとのつなぎ方、移行を比べます。
この記事を監修した人

マーケティングディレクター
玉城 彪眞タマキ ヒュウマ
この記事のゴール(読了目安 約7分)
費用・保守・AIとのつなぎ方の違いを説明でき、自社の答えを出せるようになる。
どちらにするかの答え
記事を公開するだけのブログならmicroCMSです。迷うときは次の2問に答えてください。
記事を公開するだけか
記事やカテゴリー、執筆者を決まった型で出すだけなら、microCMSで足ります。フォームや検索、会員の機能は置き場を先に決めます。
表示を持つ人がいるか
microCMSは見た目を持たないので、作って直す人か委託先が要ります。決まっていなければ、CMSより先に委託先を決めます。ほかの製品やPayload CMSとの比較は別記事で解説しています。
誰が何を持つかの一覧
違いの大半は持ち主の違いで、優劣ではありません。本記事のWordPressは自社か委託先のサーバーに入れて使う形を指し、WordPress.comは含みません。
更新と保守を持つ人
持ち主の違いを公式の案内で並べます。
- microCMS: セキュリティで重要度の高いバックエンドはmicroCMSがカバーすると案内。全プランにWAFがあり、第三者機関の脆弱性診断を定期的に実施
- WordPress: 小さな更新と翻訳は標準で自動。5.6以降の新規サイトは大きな更新も自動。プラグインとテーマの自動更新は画面で有効にする
microCMSは表示側の更新とAPIキーの管理、WordPressはテーマ・プラグイン・PHPの版を見る担当が残ります。比べるのは製品名より、更新の担当が決まっているかです。
見た目と公開の手順
記事を入れてから読者に届くまでの手順が違います。
見た目の持ち方
WordPressはテーマで持ち、microCMSは表示側を別に開発します。公開前のプレビューも表示側の実装が要ります。作るものの一覧は別記事で解説しています。
公開の流れ
WordPressは公開の操作で表示まで進みます。静的に書き出すmicroCMSの構成では、公開の通知(Webhook)を受けて表示側を作り直します。公式はVercelなどでビルドを始める設定を用意しています。

費用の項目
本体の料金だけでは単位がずれるので、4項目で並べます(金額は2026年11月時点・税抜き)。
- 本体: microCMSはHobby 0円、Team 月4,900円〜、Business 月75,000円〜で、人数やAPIを足すと増える。WordPressは無料
- 動かす場所: microCMSのCMS側は提供元が管理、表示側の置き場は別。WordPressはPHPとデータベースが動くサーバー
- 作る: microCMSは表示側の開発。WordPressはテーマを選ぶか作る
- 保守: microCMSは表示側。WordPressは本体・テーマ・プラグイン・PHP
サイト制作の見積は、この4項目に分けてもらいます。プランの上限とMCPの制約は別記事で解説しています。

AIとのつなぎ方
どちらもAPIで記事を読み書きできます。違うのはMCPの用意と、人が確かめる機能の場所です。
microCMSのつなぎ方
MCPはAIが外部のサービスを操作するための共通の決まりです。microCMSは提供元が公式のリモートMCPサーバーを全プラン追加費用なしのベータ版で用意し、範囲はAPIキーの権限で決まります。
WordPressのつなぎ方
REST APIが標準です。MCPは公式のプラグインMCP Adapter(2026年10月公開)を自サイトに入れ、操作はサイトに登録したAbilityで決まります。
人が確かめる機能
- microCMS: レビューと更新履歴の閲覧・比較は全プラン。過去バージョンの復元と権限管理はBusinessから
- WordPress: リビジョンの比較と復元は標準。投稿者の権限では公開できない

移すかどうかの確かめ方
今WordPressで運用しているなら、次の4つを確かめます。全部に答えが出たら移す準備に入れ、答えが出ない項目は担当を決めます。
- 記事以外の機能: フォームや検索、会員の機能をどこに置くか
- 入れ物の種類: 記事・お知らせ・採用など。Hobbyは5個まで
- 表示を持つ人: 作る人と公開後に直す人
- URLと検索の設定: 今のURLを保てるか、説明文をどこで出すか
CSVは画像とカスタムフィールドに対応しないので、本文ごと移すならAPIを使います。検索の注意点は別記事で解説しています。
自社ブログの構成を写す
このブログはWordPressで運用しています。2026年10月に、記事12本を載せる試作で、その構成をmicroCMSに写しました。本番のブログを移した話ではないので、対応だけを書きます。
入れ物の対応
本文の画像で止まる所
公式ヘルプのとおり、microCMSの本文の画像に外部のURLは指定できません。そこで試作では画像を先にmicroCMSのメディアへ上げ、本文のURLを差し替えてから送る順にしました。続けて上げると制限に当たるので、1枚ごとに1.5秒空け、止まったら待ってやり直す形にしました。
公式の上限はマネジメントAPIが10回/10秒で、移行チュートリアルはTeamプラン以上が対象です。

【プロの視点】比べる単位をそろえる
◎△の表と月額で比べ、製品に「速い」「安全」と印を付ける形をよく見ます。ただ、microCMSはCMSの部分だけ、WordPressは表示まで含む一式で、単位が違います。速さは表示側の作り方で、安全は運用の担当で変わる項目が多く、製品名だけでは決まりません。
見るのは、入力から読者に届くまでの一式でそろえたときの費目と担当です。
明日やる最初の一歩は、今の見積書か請求書からサーバー・保守・制作の費目を書き出し、microCMSの場合に何が入るかを埋めることです。
【waltsu視点】入れ直せる形で移す
waltsuはCMSを、AIが読み書きでき、AIの仕事を人が確かめられるかで見ています。移行を1回の大仕事にすると試せる回数が減るので、何度でも入れ直せる形にする、とwaltsuは考えています。
同じ試作ではURLのスラッグをそのままコンテンツIDにしました。IDが同じなら、入れ直すと既にある記事の上書きになります。送る内容は先にファイルへ書き出して確かめ、入れ直すときは記事を指定して一部だけ送れる手順にしました。
waltsuが受けない依頼
- 社内に判断する窓口がいない依頼: 原稿や写真の確認が止まり、公開まで進めないため
- 公開後に何も更新しない前提で、問い合わせ数や検索順位を約束させる依頼: 成果は公開後の改善で決まるため
他社を薦めるのは記事だけの時
記事を公開するだけのブログならmicroCMSを薦めます。
- セキュリティ面: 公式はバックエンドをmicroCMSがカバーすると案内し、全プランのWAFと第三者機関の脆弱性診断を挙げている
- AIとの親和性: 記事をAPIで扱え、公式のMCPがベータ版で用意されている
移すか迷ったときの頼み方
移すか決めかねているときの相談は次の形です。
- 渡すもの: 今のCMSの構成
- 返ってくるもの: microCMSへの移行の向き不向き
- いつまでに: 依頼から5営業日
- その後: 打合せ
相談の依頼フォームからお送りください。
よくある質問
比較で迷いやすい点に答えます。
どちらが安い?
本体だけならWordPressは無料で、microCMSのHobbyも0円です(2026年11月時点・税抜き)。表示側の開発と保守まで含めて比べます。
記事は自動で移せる?
microCMSに特定のCMSからの移行機能はありません。本文ごと移すならAPIを使うのが公式の案内です。
CMSを替えると順位は変わる?
Googleは移転中の一時的な変動を通常のこととしています。URLが変わるなら恒久的なリダイレクトを少なくとも1年残します。
記事の更新に開発者は要る?
記事の入力はどちらも管理画面です。microCMSで入力欄や見た目を変えるときは開発の作業が入ります。
WordPressのまま表示だけ替えられる?
REST APIがあるので構成は取れます。本体と表示側の保守が両方残ります。
この記事のポイント
・記事を公開するだけのブログならmicroCMS
・費用は読者に届くまでの一式で比べる
・AIはつなぎ方と人が確かめる機能を見る
・移すときは入れ直せる形にする
まとめ
記事を公開するだけのブログならmicroCMSを薦めます。それ以外は、誰が何を持つかを並べて決めます。
基準は、AIが読み書きでき、AIの仕事を人が確かめられるかです。料金と機能は2026年11月時点の公式情報なので、導入時に最新のページを確かめてください。





